できる大人のモノの言い方

社内

上司から仕事を頼まれた

× 「了解です」「了解しました」

 「承知しました」「私でよろしければ、お引き受けします」

「了解」を安易に使いすぎ。目上である上司に対して使うのは避けた方が良い。


上司から仕事を頼まれたが、引き受けられない

×  「ちょと無理ですね。急ぎの仕事があるので」「急ぎの業務を抱えているので、他の人に頼んでもらえますか」

 「別件の急ぎの業務を抱えているのですが、こちらもお急ぎですよね」「明後日の提出でもよろしければお引き受けできますが、いかがでしょうか」

「業務の優先順位の判断」「仕事の割り振り」は上司の権限

そこに口を出すと、上司への印象が悪くなる。「相談、お伺い」のスタンスを意識すること。


上司より先に帰宅する

×  「ご苦労様です」「部長は残業さうか。がんばってください」

 「お先に失礼させていただきます」「明日もよろしくお願いします」

配慮のある挨拶があれば印象は良くなる。「ご苦労様」は目下の人に向かってねぎらう言葉で、「頑張ってください」は余計


自分の上司に、さらにその上司から招集の連絡が入った

×  「社長が、すぐに来てくれって言ってました」

 「社長がお呼びです」「社長がすぐに来てもらいたいそうです」

肩書の違いがある組織では、伝言の際の表現力も問われるので、気をつけること。


上司の意思を尋ねる

×  「部長はどうしたいのですか」

 「部長はどうすればいいとお考えですか」

上司の石や願望はストレートに尋ねない


上司の助言に感謝する

×  「お話は参考になりました」

 「お時間を割いていただき、ありがとうございました。貴重なアドバイスのおけげで、視野が広がった気がします」

「参考」はメーンでないという意味を与えかねない


上司を褒める

×  「お上手ですね」「なかなか良かったですね」

 「すごいなと思いました」「改めて感心してしまいました」

「お上手ですね」は見下したニュアンス

「なかなか」は予想以上にという意味を持つので不適切


移動先の部署で、新しい上司に挨拶する

×  「どこまでできるか分かりませんが」「経験がないので自信はありません」

 「1日も早く仕事を覚えるように頑張りますので、よろしくお願いします」「慣れるまで、何かとご迷惑をおかけするかと思いますが、よろしくお願いします」

×は積極性がないと取られる。


不毛な議論を避ける

×  「ようは思いません」「その考えは違うんじゃないですか」

 「私の考えとは違いますが、そのご意見ももっともだと思います」「立場が違えば、そういう意見も出てくるでしょう」

相手を否定すれば、雰囲気が悪くなるのは必至だ。自己主張しながら、相手への共感や同意を示し、肯定的な表現で締めること。


無神経な発言をやり過ごす

×  「そんな言い方はないでしょう」「それ、私が〇〇ということですか」

 「そのご意見について、これからよく考えてみます」

講義したり、問い詰めたりすると衝突が起こる。

険悪な雰囲気を避けたいのであれば、逆らわずにさらりとかわすのがいい。


湿原をカバーする

×  「いや、そういう意味で言ったんじゃないんです」「そんなつもりではありません」

 「余計なことを言ってすみません、家族にもよく怒られるのですよ」

どんあに言いつくろっても、相手は納得しない。

自体を収拾させるためには、自分の失言を直に認めて、和やかな会話に戻すことに専念しよう。


その場にいない人の悪口をたしなめる

×  「悪口はやめましょう」「よくそんなひどいことが言えますね」

 「誤解する人がいるかも知れませんよ」「あなたのような人に、そんな言い方は似合いません」

まともに注意すると反発されるし、そもそも悪口という自覚がない場合もある。気遣いや行為を込めて、やんわりと指摘するといい。


社外

初対面の挨拶で、名刺を切らしていることに気付いた

×  「申し訳ありません、名刺を切らしてしまいまして・・・」

 「ご挨拶だけで失礼します〇〇会社の山田太郎でございます」「申し訳ありません。私の名刺は後ほど遅らせていただきます」

「切らしていまして・・・」と語尾を濁すと、落ちた評価はさらに下がる。メリハリを付けた言い方で真面目さを印象づけ、挽回しよう。


相手とやり取りしている最中に、自分のスマホが鳴った

×  「ああ、すいません」

 「お話を伺っていたところでしたのに、失礼いたしました」

起こった出来事への驚きと後悔の気持ちを込め、真剣に謝ること


他社の人に向かって自分の会社を表現する

×  「我が社」

 「弊社」

「我が社」は自社に誇りを持つニュアンスがある。


訪問先で飲み物を薦められた

×  「お茶でいいです」

 「どうぞ、お気遣いなくお願いします」「それでは、お茶をお願いいたします」

「お茶で」の「で」は「お茶でもいいや」といった消極的な含みを持たせてしまうので、使ってはいけない


出向いてくれたお客を出迎える

×  「暑かったでしょう?」

 「お熱いところ、お越しくださいましてありがとうございます」お呼び立てをいたしまして申し訳ありません

相手をいたわっているつもりだが、尊大な態度を取られたと思われる可能性がある


知っているを丁寧な表現でいう

×  「(会議があることを)私は存じ上げません」

 「(会議があることを)私は存じません」

×は自分に使う、〇は物事を対象にする時に使う


相手からの提案をやんわりと拒否する

×  「それはちょっと・・・」それはダメです」

 「もう一度、お考えいただけませんか」

語尾を濁すと、気弱ではっきりしない人という印象を与える。かといってストレートに拒絶するのは無粋だ。


新しく担当する客への挨拶

×  「不慣れでございますが、よろしくお願いします」

 「前任の〇〇から、御社について引き継ぎを受けております。よろしくお願いいたします」

×のフレーズで済ませてしまうと、「慣れていない点は我慢してください」とも受け取れる。相手が抱える不安を解消する表現を、力強い口調で伝えよう。


着任の挨拶

×  「4月1日から、営業部の部長になりました」

 「4月1日から、営業部の部長に任ぜられました」

昇進や異動は会社の任命でなされるものであり、自然になるものではない。責任を伴うので、軽く聞こえるフレーズは慎もう。


電話

取次のお願いをする

×  「〇〇さんをお願いします」「〇〇さん、いますか」

 「〇〇さんをお願いしたいのですが、いらっしゃいますか」

「お願いします」「いますか」と唐突に切り出すと、「取り次いで当然」と高圧的な印象に。電話に出た人の仕事を中断して話しているのだから、低姿勢で


名乗らない相手に、名前を尋ねる

×  「お名前を頂戴できますか」

 「恐れ入りますが、どちら様ですか」「失礼ですが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」

名前は貰えないので×はダメ


相手の名前を復唱する

×  「山田様でございますね」

 「山田様でいらっしゃいますね」

×のフレーズを使っている人は意外に多く、難易度が高い表現


聞き取りにくい時

×  「ちょっと、お声が小さくて聞き取れないんですが」「もう少し大きな声でお願いします」

 「少々お声が遠いようですが」

ストレートに伝えて相手に非があると責めるような表現は、ビジネスパーソンとして失格。「遠い」と言って、電話のせいにするのが大人のたしなみだ。


取り次ぎを頼まれた(名指し人が在席している場合)

×  「少々お待ちください」

 「少々お待ちください。・・・〇〇でございますね。只今、代わりします」

×のフレーズを使いがちだが、相手は「名指し人がいるのか、いないのか」「ごの程度の時間がかかるのか」が分からず、不安なまま待つことになる。


取り次ぎたい人が別の電話に出ている

×  「今、電話中なんですが・・・」

 「あいにく、ほかの電話に出ております」

「間もなく終わりそうですが、いかがいたしましょうか」

「少し長引きそうなので、こちらからお電話させて頂いてもよろしいでしょうか」

お互いの顔が分からない状態でのやり取りなのだから、提案や働きかけをしない消極的な対応は避けるべき。


取り次ぎたい人がオフィスに不在

×  「こちらからかけさせます」

 「〇〇様にお電話差し上げるよう、申し伝えます」「戻り次第、こちらからお電話を差し上げましょうか」

取り次ぐ相手が仮に自分の部下でも、「〇〇させます」というフレーズは、相手にぞんざいな印象を与えてぢまいがち。言い換えて表現してみよう。

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