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Windows10をクリーンな状態にする回復(このPCを初期状態に戻す)で回復されたPCのバージョンが今のバージョンになって回復されることから、ど~なっているのか?調べてみた。
ことの始まりは使っていたWindows10でフリーソフトなどなど多数インストール・アンインストールを繰り返していたのでレジストリにゴミがたまってきて多少、動作が重く感じられるため初期化するか!と思ったのが発端です。
「このPCを初期状態に戻す」機能を使用して、Windows 10 のリカバリ(初期化)を行うことで、従来のWindows OSのリカバリの方法と比べて操作が若干簡素化されています。また、ライセンス情報は保持されるので、作業過程でプロダクトキーの入力が省略されるので嬉しい限りです。
Windows 8.1まではメーカーが用意した回復パーティションに工場出荷イメージが格納されていました。
これを使ってリストアする方法もメーカーによってまちまちで、Windows 8.1の回復ドライブ機能を使う場合や、ノートンなどの専用ツールを使うものもありました。
しかし、Windows 10からは回復ドライブの意味合いが変わりました。
メーカー独自のドライバーやソフトウェアはC:\Recoveryに格納されているとのことで、Windows 10本体の再インストールに必要なファイルは、インストールされているWindowsから掻き集めて回復イメージが作成されます。
このとき、Windows Updateなどで更新されてから28日を経過したものは新しいファイルが採用されます。
最新のパッチが適用されたWindows 10イメージにメーカー独自のドライバーやアプリを加えたもの、それが回復ドライブです。
回復ドライブは、言わばユーザーの行った変更(アプリのインストールやユーザーデータの保存)を無視してある時点のスナップショットを保存したものです。
したがって、Windows 10で作成した回復ドライブで復元しても工場出荷状態には戻りません。
パソコン直販ショップ等にて工場出荷状態のパソコンを購入して使う際は、一般的にはWindows Update等を利用してWindowsの更新を行うと思います。Windowsの更新により機能が追加されたり脆弱性の修正等が行われており、Windowsは変わっていきます。
Windows 10で回復ドライブを作成する際は、更新により変更が加えられているWindowsを利用して回復ドライブを作成するので、工場出荷状態に戻せる回復ドライブにはならないようです。
Window10のパーティション構成
回復 | システム | 予約 | Windows |
HDD内には上記のようなパーティション構成になっています。
1 回復・・・これまで説明してきた回復パーティションです
クリーンインストールした場合、Windows 10 バージョン1703までは450MB、Windows 10 バージョン1709から1809では500MB、Windows 10 バージョン1903から1909では530MB、Windows 10 バージョン2004では550MBが確保されます。
しかし大型アップデート適用時にこの容量では不足すると、この「回復」は使われず、「Windows」の後ろを縮小して新たな「回復」が作成されることとなります。
2 システム・・・パソコンを起動するために必要なパーティションです
Linuxでいうところのliloです。
3 予約・・・パーティションを管理するためにMicrosoftが使用するとのことで詳細は不明です。MSRパーティションとも呼ばれています
4 Windows・・・Windows 10がインストールされるCドライブとなるパーティションです
「システム」、「予約」、「Windows」はWindows 10には必須なもので、「システム」と「予約」は「Windows」や「回復」、「データ」などの前に配置する必要があります。
OSがアップデートされるたびに、Cドライブの隠し領域にできた回復領域が更新されているのがわかります。
つまり、Windowsが正しく動かない場合、「このPCを初期状態に戻す」ではCドライブないからファイルをかき集めるので、大事なファイルがなくなっていたり、壊れていると初期化できない可能性があります。一方、回復ドライブをUSBに作っておけば、重要なファイルはUSB内に保管されるため、確実に初期化できることになります。ただし、回復ドライブを作成したときのアップデートのみ適用されていて、その後アップデートされていれば、回復ドライブは古くなるので再作成が必要かと思われます。
Microsoftアカウントの紐づけを削除する
まず、始めにMicrosoftアカウントに、デバイス(PC)が紐づけ(管理)されている場合は、初期化する前に紐づけを専用サイトより削除する必要があります。
下記のURLを開き、サインインして初期化するデバイスにて、「詳細を見る」から「このデバイスを削除」を選択してデバイスを削除します。
https://account.microsoft.com/devices

万が一、全部消えてしまわない様にパソコンが起動する状態であれば、初期化する前に必要なファイルやフォルダーは、別のメディアなどに保存しておくことをお勧めします。
初期化する
画面左下Windowsマークの上で右クリックを押下して「設定」を選択する

「更新とセキュリティ」を選択します。

「回復」を選択し「開始する」を選択します。

オプション選択画面で「個人用ファイルを保持する」または「すべてを削除する」を選ぶと実行されます。
「個人用のファイルを保持する」を選択すれば、個人ファイルは削除せずに残せることができます。
ですが、余計なファイルが残ることにも成りかねないので「すべてを削除する」をオススメします。

「個人用ファイルを保持する」や「個人用ファイルのみを引き継ぐ」で初期化を行った場合に残るデータは下記の通りです。
- デスクトップ
- ドキュメント
- ピクチャ
- ミュージック
- ビデオ
- 「C:\Users」以下階層のファイル
「個人用のファイルを保持する」か「全て削除する」かの選択する設定がありますので、「個人用のファイルを保持する」を選択すれば、個人ファイルは削除せずに残せることができます。
個人用ファイルを 保持して 再インストール | すべてを削除して 再インストール | ||
---|---|---|---|
出荷時に設定 されているデータ | Microsoft Store アプリ | ○ | ○ |
出荷時に設定 されているデータ | デスクトップ アプリ | ○ | ○ |
出荷時に設定 されているデータ | ドライバー | ○ | ○ |
購入後に 設定・更新したデータ | 追加インストールした Windows ストア アプリ | × | × |
購入後に 設定・更新したデータ | 追加インストールした デスクトップ アプリ | × | × |
購入後に 設定・更新したデータ | Windows Update 更新プログラム | ○ | ○ |
購入後に 設定・更新したデータ | Windows Updateで 更新したドライバー | ○ | ○ |
購入後に 設定・更新したデータ | Windows Updateで 追加・更新された Windowsの機能 | ○ | ○ |
購入後に 設定・更新したデータ | 個人用ファイル (写真・音楽・ビデオ) | ○ | × |
購入後に 設定・更新したデータ | ユーザーアカウント、 個人用設定 | ○ | × |
Windows 10の「回復ドライブ」機能による初期化手順
- 回復ドライブを作成したUSBドライブをパソコンに接続します。
- 直接USBメモリを起動するようにするので電源を入れ、「F3」「F8」「F9」「F12」「ESC」など(メーカーによって異なります)を押しながら電源を入れます。
- Boot画面で、USBメモリを接続したドライブを選択します。
- 「キーボードレイアウトの選択」が表示されたら「Microsoft IME」を選びます。
- 「オプションの選択」から「ドライブを回復する」を選びます。
- 「ファイルの削除のみ行う」、「ドライブを完全にクリーンアップする」を選ぶことができます。
- 「回復」を選ぶと、回復(初期化)が始まります。
Windwos10 が起動しない状態
Windows 10 を修復機能で起動させ、初期化を実行します。
最初にパソコンの電源スイッチを入れ、起動画面が表示されたら電源ボタンをシャットダウンするまで押し続けて「強制終了」します。
※強制終了は二回以上続けて行う必要があります。
強制終了の電源ボタンの押すタイミングは、起動画面または「くるくる回る」画面が表示されたら、電源ボタンんを長押して電源をきります。
※ パソコンによっては、Windows のロゴが表示されず、メーカのロゴや何も表示されない場合もあります。
※ パソコン本体は起動しているけど、Windows の起動画面すら表示されない場合も「強制終了」を試してみてください。

強制終了を二回以上続けて行い、「自動修復を準備しています」または「お待ちください」と表示されれば、そのまま待ちます。
1.「自動修復」の画面が表示されたら「詳細オプション」を選択
2.「詳しい詳細オプションを表示する」を選択
3.「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」を選択
4.「このPCを初期状態に戻す」を選択すると、初期化のオプション設定画面が表示されます。
5.サインインが必要なら、管理者権限のあるユーザーを選択し、パスワードを入力して進みます。
6.「個人用ファイルを保持」または「全て削除する」を選択します。