できる大人のモノの言い方2

目 次

依頼する

無理を承知で、お願いに上がりました

文字どおり、相手にとって「無理なお願い」であることを承知の上で使う依頼の言葉、「無理を言いますが、特別な計らいをしてほしい」という意味なので、使えるのは信頼関係がある相手だけ。初対面では使わないこと。


身勝手なお願いとは承知しておりますが

「身勝手」とは、要は「わがまま」。ビジネスでわがままは許されないことだが、あえてこう言うことで、へりくだってお願いしている気持ちを表すことができる。


実績のある御社に、ぜひともお願いしたいのですが

「実績がある」と言われれば、相手は悪い気はしない。いったん相手を持ち上げてから依頼する言い方なら、相手もイヤとは言いにくくなる。


切にお願い申し上げます

何としても相手に依頼を聞いてもらいたい時に使う表現。「切に」は書き言葉ではよく使うが、普段の会話ではあまり使わない。切羽詰まった状況を相手に伝えるのが狙い。


どうか、この点だけはご理解いただきい

どうしても分かってほしい事情を、相手に訴える時に使うフレーズ。「この点だけは」と限定すると、相手が承諾しやすくなる。

断る

お力になりたいのは、やまやまですが

相手の厄介な頼みを断る際に、「できません」と率直に言っては角が立つ。相手の苦しい気持ちを気遣って、「協力したい気持ちはある。けれども出来ない」という表現


誠に心苦しいのですが

引き受けることができず、申し訳ないという気持ちを表す。似たような表現として、「誠に残念ですが」という言い方があるが、「心苦しい」と言った方が、より”つらい”ニュアンスが伝わる。


何とかできないものかと、考えたのですが

「あなたの依頼を何とかして引き受けられないかと検討してみたが、こればかりは難しかった」という表現。相手をなるべく傷つけないように気遣った言い方。


お役に立てず申し訳ないのですが

援助や協力を頼まれた時、相手の気分を害さないように断る時に使う定番フレーズ。「自分に力量がないため、あなたのお役に立てない」と謙遜しているニュアンスが伝わる。


今回は無理なのですが、次回はぜひ

「今回はたまたま都合がつかないだけであって、お誘いや提案事態はうれしい」というニュアンスを込める。上司や取引先から酒席に誘われたが、都合がつかない時の決まり文句。


せっかくお声をかけてくださいましたのに

誘ってくれる好意はとてもうれしいが、都合がつかず断らなければならない時の言い方。「せっかくお声を」という部分に、いかにも残念という思いをにじませて言おう。

反論する

私が先ほど申し上げたのは

自分の意見が開いてに誤解されていたり、理解されていなかったりした時に、「そんなことは言っていません」と口にすると角が立つ。説明をし直す前に、このフレーズを添えるとスマートだ。


いま一つ分からない点がこざいまして

上司や目上の相手の意見に納得できない時、「それはおかしい」と直接は言いにくいもの。このフレーズならば、「自分が分からないので教えてください」というスタンスを打ち出せる。


私の記憶違いかもしれませんが

上司の言い分が明らかに間違っていても、そのままズバッと指摘すると角が立つ。上司の立場い配慮して、このフレーズを自然に前置きに入れられてこそ、大人というもの。


少し誤解があるようですが

相手の認識が間違っている時、指摘する定番フレーズ。「少し」を付け加えることで「そんなに大した問題ではないのですが」というニュアンスを込められる。


身の程を知らず、生意気なことを言うようですが

「未熟者の私が発言することははばかれる」という、謙遜した表現。かなり目上の人や地位の高い相手に対しての表現。少々大げさな言い方なので、普段の会話には向かない。


確認させていただきたいのですが

上司や取引先が定時した仕事の内容が、自分が把握していた内容と違う時に使える。この一言を加えるだけで、納得していないことをにおわせつつも、前向きな方向性や詳細を確認できる。


大変申し上げにくいのですが

相手の間違いを指摘したり、反論したりする時の万能フレーズ。相手の立場に配慮して、「こんなことを言うのは本意ではないのだが」という気持ちをにじませられる。

注文をつける

せんえつ ながら

「せんえつ」とは「自分の立場や地位を超えて出過ぎたことをすること」、「ながら」は「ではありますが」の意。つまり、「出過ぎたことですが」とへりくだった気持ちを示すシンプルな表現だ。


あれこれ申し上げて恐縮なのですが

仕事を進めるうえで取引先の相手に注文をつける時や、お客に対して販売条件を示す時などに有効。ビジネスシーンでは、こちらの「お願い」は恐縮しながら伝える意識・態度が必要だ。


お願いの仕方が悪かったのかもしれませんが

相手がこちらの要求や希望を理解してくれなかったり、間違えていたりした場合に何と言えばいいか、迷うところだろう。「あなたが悪い」ではなく、「こちらのお願いの仕方が悪い」とあえて言うのがビジネス的な正解だ。


よいと思うのですが、1つだけ

相手の主張や意見を認めたうえで、自分の意見も受け入れてほしい時の言い方。最初に肯定的に褒めることで、全面的な反論や疑問ではないことを相手に伝えられる。


欲を言えば

「ここが不満です」と言うのは直接的すぎる。定時された条件や内容にプラスアルファを要求したい時に、「今のままでも不足はない」と思っていることを伝える表現。親らしい間柄なら「欲張りを申してすみません」でもいい。


〇〇するとさらに良くなると思うのですが

上記の「欲を言えば」の応用バージョン。相手が提示した内容にまだ足りない点や自分が満足できない点がある時は、相手の気持ちを逆なでしないように言うこと。


よいと思うのですが、1つだけ

相手の主張や意見を認めたうえで、自分の意見も受け入れてほしい時の言い方。最初に肯定的に褒めることで、全面的な反論や疑問ではないことを相手に伝えられる。


欲を言えば

「ここが不満です」と言うのは直接的すぎる。定時された条件や内容にプラスアルファを要求したい時に、「今のままでも不足はない」と思っていることを伝える表現。親らしい間柄なら「欲張りを申してすみません」でもいい。


〇〇するとさらに良くなると思うのですが

上記の「欲を言えば」の応用バージョン。相手が提示した内容にまた足りない点や自分が満足できない点がある時は、相手の気持ちを逆なでしないように言うこと。


強いて言えばこの部分を

こちらも上記にもあるの「欲を言えば」と同種の言い方。相手が練り上げた案や仕上げた仕事があともう一歩の時などに使いたい。自分は不満な点があるのだが、それを「強いて言えば」という言葉でやんわりと表現している。

催促する

急がすようで申し訳ないのですが

納期厳守はビジネスの常識。相手に納期の確認をするケースは頻繁にあるだろう。何も考えずに「どうでしょう?」と聞くのではなく、こうした前置きを入れるようにしたい。


ご相談の件の進捗はいかがでしょう

目上の相手や取引先などに、今進めている企画やプロジェクトの進行具合を尋ねる時に使えるフレーズ。本当は急いで欲しい時にも、あえて確認の形で「進捗」を聞くのがスマートだ。


お送りしたメールは届いておりますでしょうか

メールが既に相手に届いていることは。、分かっている。「対処してくれているかどうか」が知りたい時に、その催促をメール着信の確認で代用している点がこの言い方の”ミソ”


お手伝いできることはありますか

上記の「お送りしたメールは届いておりますでしょうか」の変化球版。実際に手伝うかどうかは問題ではない。言外に「進行が遅れているようだが、大丈夫ですか」という確認を込めている。


ご面倒をお願いしていながら恐縮なのですが

既に依頼・受諾が成立している状況で、納期の確認をしたい時などは、この一言を挟みたい。例えば、「厄介な仕事を頼んでいることは承知しているが、何とか納期までに仕事を終えてほしい」と伝える際に用いるとよい。


お手の空いた時にご確認いただきたいのですが

いくらこちらが急いでいても、顧客や得意先を相手に「すぐに確認してほしい」とは言いにくい。「お手の空いた時に」の一言が便利。どうしても急ぐ時は、「恐縮ですが」と前置きして、期限を伝えよう。


お返事(ご一報)だけでも頂ければありがたく存じます

確認のお願いをする際の定番フレーズ。依頼に対して相手が検討しているか否かをはっきりさせたい時、「お返事だけでも」という言葉で言い換えているのが微妙。「ご一報」の方が切迫感が伝わりやすい。

喜びを伝える

恩に来ます

周囲から何か手助けしてもらった時、やや気軽にお礼を述べる場合に使える一言。相手が受けた新設に感謝を伝えるフレーズだ。なお、目上の相手に使うと失礼に当たるので要注意。


思いもよらずありがたいことで

期待していなかったのに新設にしてもらった時などに、感謝の気持ちを伝える言葉。「思いもよらず」の一言に、予想外の喜びのニュアンスを込められる。


ただただ、感謝申し上げます

このフレーズのポイントは「ただただ」。この一言をつけ加えるだけで、お礼の言葉がとても生きてくる。目上の人からうれしい申し出などを受けた場合、これ以上の喜びはないという気持ちが表現できる便利な言葉。


こんなにうれしいことはありません

相手の心遣いへの感謝を表したり、相手の尽力のおかげで物事がうまく選んだりした時など、様々な場面で使える。


ご親切が身にしみます

自分がひどく困っている時、相手から親切にされたり気を使ったりしてもらうと、やはりうれしいもの。そのうれしさを「身にしみます」という言葉に凝縮させている。

ねぎらう、慰める

本当にご苦労さまでした

上司や先輩が、部下の仕事をねぎらって言う基本表現。目下の者が目上の相手に使う言葉ではない点に注意しよう。なお、「お疲れ様」なら目上の相手に使ってもOK。


ゆっくりお休みください

休憩を勧めることで、ねぎらいの気持ちを表現する言い回し。大きなプロジェクトを成し遂げた時、退職した時、体調を崩して入院した時など、このフレーズの守備範囲は広い。


大変でしたね

思わぬ異変に遭遇したものの、解決・沈静のメドがついてきた時に使う一言。例えば、仕事でトラブルが発生した時、病気で入院した時などに、優しく声をかけよう。


気に病むほどのことではありませんよ

仕事の結果が思わしくなく落ち込んでいたり、人間関係のトラブルに巻き込まれて沈んでいたり・・・。このフレーズで落ち込んだ相手を慰め、心理的負担を軽くしてあげる効果が期待できる。


私にも似たような経験があります

失敗して落ち込んでいる人がいたなら、この言葉を。特に、自分が先輩や上司の立場なら、「自分にも失敗がある」と過去の経験を告げることで、相手も前向きな気持ちになれることがある。


誰にでも失敗はありますから

上の「私にも似たような経験があります」と同様、失敗で落ち込んでいる人を元気づける定番表現。これをサラリと言えるくらいの余裕を持つと、格好よく映る。


かえってよかったのかも知れません

事態が思わぬ方向に進んでしまい、相手が深く沈んでいる時の慰めの言葉。「それでも結果は悪くないですよ」と伝えることで、相手を励ますことができる。まさに”大人のセリフ”だ。

褒める

私では、とてもこうはいきません

これも、目上の人に対する褒め言葉。自分と相手と比較することで、謙譲の気持ちを表せるとともに、相手を自然に持ち上げることができる。

相づちを打つ

それは面白いですね

より具体的な話を聞きだすための相づち。意味がよくわからない時、真意が理解できない時の質問としても使える。


それは、よかったですね

自慢話えおポジティブに受け止める相づち。ゴルフィコンペで優勝した話、子供が受験に受かった話など、汎用性は高く、のろけ話などの幸せ自慢に対しても使える。「それは何よりです」「羨ましいものですねぇ」も、同様に覚えていて損は無いフレーズだ。


なるほど

相手がどんな話をしていても使える相づち。さらに深く納得したことを表すには、「なるほど、なるほど」と繰り返すのがポイント。「確かに」も、同じ効果を持つ。


同感です

話し手の意見に教官を表す相づち。共感を示せば、話はさらに盛り上がっていくはず。「全くですね」も、同様に使うことができる。


ほう、そんなことがあったのですか

過去の出来事や裏事情に関する話に対して効果的な相づち。なお、「ほう」を「なるほど」に替えると、より深い納得を示すことができる。

雑談する

いい陽気になりましたね、過ごしやすくなりましたね

話題がない時に、気候・季節について話して、間をつなぐのが大人の常套手段。例えば、寒さが緩んだ時期には「いい陽気になりましたね」、残暑が終わりを迎えた時期には「過ごしやすくなりましたね」と言う。


確か、ご出身は〇〇県でしたよね

出身地や今住んでいるところを話題にするのも、雑談の基本中の基本、今住んでいる場所について話を振る時は、「確か、〇〇にお住まいでしたよね」。


この店、なかなか雰囲気がいいですね

喫茶店やレストランなど、今同席している場所について話せば、2~3分は間が埋まるもの。その際に、話が広がりそうな次の話題を探っていこう。

結論を先送りする

もう少しよく話し合いましょう

自分にとって不利な結論が出そうな時には、こう言って時間を稼ぐのが得策。結論を先送りして、不利な結論が出る事に「待った」を掛けられる。


いいかげんな答えを出したくないので

このフレーズの後に「もう少し考えさせて下さい」と続けば、自分の判断で結論を出す時期を選ぶことを言外に伝えられる。


今度またゆっくりとお話を聞かせてください

その日、すぐに結論を出したくない時は、この言葉で判断を保留することができる。もちろん、本当に相手の話を改めて聞きたい時にも使える。

帰るきっかけを作る

あまりに楽しくて、つい長居をしてしまいました

相手の自宅を訪問した時などに、感謝の気持ちを示しながらも「それそれ帰る」という意思を伝えられる言葉。こう言って感謝の気持ちを表せば、スムーズにお聞きにできるはず。


ご好意に甘えて、すっかり長居してしまいました

食事を用意してもらった時などに、帰るきっかけを作る言葉。「ご好意に甘えて」という言葉で相手への感謝を表すことにより、すんなり引き揚げることを狙う。


もうこんな時間ですか

帰る意思を告げる基本フレーズ。この後に、「お話は尽きませんが、それそれ失礼いたします」と続けるのが、定番の展開だ。


せっかくですが、この後予定があるものですから

用件が済んだ後に「食事でもいかがですか」などと誘われた時には、こう応じてみよう。「では、またの機会に」となって、すんなり帰れるだろう。


申し訳ありません。明日早いものですから

夜遅くまで引き留められそうな時には、この言葉で引き揚げる意思を伝えられる。「明日早い」ことに関して「仕事で」「ゴルフで」などと、理由を言う必要はない。

酒席を盛り上げる

これは珍しいものを!

接待を受けた時、珍しい食べ物が出てきた時にすかさずこう言うと、相手の気遣いを理解していることを示せる。


食欲をそそられますね

日本料理は、目でも楽しむもの。接待を受けた時など、料理が運ばれてきた際に、その盛り付けを見て「食欲をそそられますね」と褒めるといい。


手厚いおもてない、感激いたしました

五輪招致のプレゼンテーションでも使われたように「おもてなし」は威力のある言葉。接待を受けた時には、単に「本日はごちそうさまでした」というよりも、このフレーズを使うと、深い感謝の気持ちを伝えられる。


今日は、こちらがお誘いしたのですから

これは、勘定を持つ・持たないの話になった時の決め台詞。誘った方が支払うと言えば、相手も「では、今日のところは」と納得しやすい。

食べ物を話題にする

お口に合いますかどうか

食べ物を手土産として持参した時のフレーズ。「私どもの土地の名産ですが、お口に合いますかどうか」などと言葉を添えながら、手土産を差し出すのが大人の作法。


お好きだと伺ったので

食べ物をお土産にした時や贈答品として送った時に使える言葉。相手の好みを知っていることを表して、気遣いを示すフレーズ。


〇〇料理のおいしい店を見つけたものですから

この言葉を使うと、相手に心理的な負荷をかけることなく誘える。「おいしい店を見つけた」と言えば、相手の興味を引くし、「連れて行ってもらおうか」という気持ちにさせやすい。

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