目 次
突然やってくる訃報。いざという時の為に知識をつけて、葬儀をつつがなく乗り切ろう。
遺書・遺産の処理をつつがなく行おう
遺書や遺産の処理は大変なもの。いざというとき、タダでさえ葬儀の準備などで忙しいのに、それから調べていると大変です。あらかじめ調べておき、スムーズに対応できるようにしましょう。
みなし相続財産
みなし相続財産って・・・聞いたことありませんか?
実質的に経済価値があるものを課税の公平性から、民法上では相続財産ではないが、税法上課税財産になる。
死亡保険金や死亡退職金がみなし相続財産ですが、それぞれ非課税枠があります。
・死亡保険金
非課税金額 500万円×法定相続人
・弔慰金
非課税金額
業務上の死亡・・・被相続人の死亡時の普通給与×3年分
業務外死亡・・・・被相続人の死亡時の普通給与×6ヶ月
※被相続人とは、死亡したことのことをいいます。
・相続税は
基礎控除額=5000万円＋1000円×法定相続人
(固定値) (固定値) ( 人)
被相続人の財産 死亡前 債務や
正味の遺産額 ＝ ＋ 3年以内の -
みなし相続財産 贈与財産など 葬儀費用
・本来の財産
相続財産には、預貯金、有価証券、不動産のような有形財産のほか、著作権や営業権などの財産に関する法律上の立場(プラス財産)すべてが含まれます。
マイナス財産には連帯保証人の立場も含まれます。
※相続財産はお墓や仏壇などの非課税となる財産は含まれません。
※被相続人からその死亡3年以内に贈与を受けている財産や相続時積算課税制度により贈与を受けた財産は、原則として正味の遺産額に含まれます。
遺産分割に含まれないものがあるってほんと？
父が亡くなったとき、受取人指定の死亡保険金があったらどうなる？
父が亡くなったとき、母は既に他界。
兄と弟がいて、受取人指定（受取人は弟）の死亡保険金400万円があったとします。
父の遺産は1600万円。
兄、弟の受け取り金額はどうなる？
・こうなる！
兄、800万、弟1200万になります。
双方主張はあって、兄は受取人指定の死亡保険金を合計して2等分にしたいと思い（兄1000万、弟1000万）、弟は、死亡保険金をまるごともらいたい（兄800万、弟1200万）。
そういう主張がぶつかりますが、正しい分け方だと上の通りになります。
・固有財産
問題は、「固有財産」の区別です。
仏壇、墓石、香典、受け取り指定の遺族年金や、受け取り指定の退職金は、相続財産に含まれません。
それを除いた金額を等分することになるので、これを知っている、知らないではトラブルになる可能性が違ってくるでしょう。
今回は、死亡保険金400万円は、弟へ、ということで指定されていました。
相続財産ではないので、等分されず、まるまる弟のものになるということになります。
お金のかからない自筆証書遺言の作り方
「一度は書いてみたいな」「遺言を残したいな」 お金を掛けずに作れる自筆証書遺言はいかがでしょうか。
変色しにくい用紙とペン、印鑑を用意しましょう。
■用紙は基本的に何でもＯＫです。
■ペンは油性のほうが良いかもしれません。
■印鑑は三文判で構いません。
内容は？
１．遺言の全文を「自筆」で書く（パソコン打ちは不可）。
２．日付と署名を入れる。
３．署名の後ろに印鑑を押す。
これだけです。
もし内容訂正があれば、全文を書き直しましょう（訂正表記には形式があり大変です）。
封筒に入れて保管します。
■封筒の表には「遺言書」と書く
■封印をしない
封印をすると、（アナタが亡くなった場合）遺族は検印手続きのために、遺言書を家庭裁判所へ持ち込まなければなりません。
葬儀を執り行う時
突然喪主になってしまった。。。考えたくないことですが、いざという時になってから調べていたのでは間に合いません。あらかじめ知識を得ておき、いざというときでも対処できるようにしておきましょう。
会社から香典をもらった際のお返しやお礼の言葉
会社では、その人の身内が亡くなった際、 会社から香典をもらうことがあります。
１、この香典に対する会社へのお返しは？
２、会社関係の人が葬儀に来てくれた際にかける言葉は？
３、後日出社した際に、社長、上司、先輩へのお礼の言葉は？
いろいろ分からないことがありますね。
１．会社の慶弔規定で出ている香典ならば、基本的にはお返しは不要です。ただ、社長や上司、同僚などが個人的にされたお香典に対しては喪主よりお香典返しが必要です。自宅の住所がわかればご自宅に、わからなければ会社でお渡しすることになります。 「○○課一同」などのお香典ならばみなさんで使えるもの、たとえばお菓子や飲み物などを課にお返しすればいいかと。ただし喪主より。
２．読経中に席をはずす必要はありません。式前、または式後に挨拶すればいいことです。 「本日はお越しいただきおそれいります。」でよろしいかと。また参列者のなかには焼香だけすませてお帰りになる方もいらっしゃるので（あまりに参列者が多くて一人ずつの応対ができないこともある）、当日ご挨拶ができなくても仕方ありません。
３．出社すればまず上司に「このたびは私事にてお休みをいただき有難うございます。おかげさまで無事葬儀も終了し、本日より出社いたします。しばらくは葬儀後の処理等でご迷惑をおかけするかもしれませんが、その節はどうぞよろしくお願いいたします。」などお話すればいいかと思います。まあ、喪主であるかないかで葬儀後の忙しさは変わってきますが。お香典のことはふれなくてもいいです。
社員が社長と直にお話できるならばご挨拶されてもいいでしょうけど、社長からすれば「君は誰だっけ？」かも。。。総務には手続き等でお世話になるなら、その時に挨拶すればいいと思います。
お葬式！かかる費用はどれくらい？節約するには？
人生でいつかは経験するお葬式・・。悲しいことですが、不幸にも遺族になった場合、悲しみの中でもお葬式場合もありますね・・・。
急な不幸の場合、また長い闘病生活の末など、様々なケースで、何が何だか分からないうち、葬儀が終わり、ハッと気がつくと、思いもよらない金額の請求書！！！
1．いろいろな葬儀社がありますが、自分の家族に 何かあった場合、使おうと思う葬儀社をチェックする。
例えば病院で亡くなった場合、何も決まってなかったら、病院がリストを見せてくれたりします。
今回の場合は、自分で事前に探しておく場合です。
２．事前相談というものがありますので（念のため電話で先に できるか尋ねておくのがベスト）、それに行ってみましょう。
大勢の人がいるところで、ではなく、事前予約などで、日時を決めておくと、担当者が資料を持ってスタンバイしています。
３．例えば、通夜から初七日まで一切の費用をこれくらいで、と 希望を出すと、それに合わせたプランを立ててくれます。
祭壇の値段、棺の値段から、自分のお寺の住職にいくら払うか・・、など必要経費をざっと計算して、希望内に収まるように計画を立ててくれます。
なお、お寺もそれなりにランクがある（らしい）ので、ある程度の規模の葬儀社なら、お寺の名前を伝えると、そのランクでの戒名代なども教えてくれます。
４．自分たちが出せる範囲で計画を立て、納得できれば詳細なプランを 作成できます。お寺に払うものを除いて、お葬式にかけられる金額を教えてもらうだけのあっさりタイプから、参加人数を予想して会食まで含めて、入金もしてしまう（あとは何もしなくていい）備えばっちりタイプまであります。 ポイント
例えば、田舎に両親を残し、都会で暮らしているという場合、何かあったときに、どうしていいのか、バタバタしているうち、思いがけない金額、ということがあるそうです。
「これはどうしますか」「ご当家ならこれくらいのものを・・」などど言われ、お任せしていると、びっくりすることもあるとか・・。
そこで田舎の両親が、離れて暮らす子供たちに負担かけなくていいよう、自分たちでさっさと決めて、入金しておいたというケースや、逆に都会の子供たちが帰省した際、なかなか会えないのでお盆などを利用し、話し合って事前に決めておいたというケースもありました。
そんなこと、悲しくて考えたくもありませんが、悲しみ、心身の疲れがピークの中で、金銭的負担について悩まなくてもいいというメリットもあります。
ご遺体をきれいに保つエンバーミング処理とは？
身内の方が亡くなってしまった時、いろいろな事情で葬儀をすぐ執り行う事が出来ない時は、エンバーミング処理がおすすめです。
まるで、眠っているかのような状態で、長期間遺体を保つことができます。
事故などで、顔に損傷を負ってしまい、それを見て更に悲しみが増すご遺族の方も、エンバーミング処理により、すこしだけ、悲しみが軽減されたケースもあります。
１．エンバーミングとは、欧米などで広く行われているご遺体への処置です。 処置の内容は、ご遺体の防腐処置（長期間保管が可能になります）、殺菌消毒、お化粧、損傷部分の補修などを行います。
1回のエンバーミング処理で、1週間保管が可能です。それ以上保管する場合は、改めて、防腐処理をする必要があります。
1回のエンバーミング処理にかかる料金は、10万～20万円位です。
２．メリット
・遺族が個人を安心して受入れやすいように、安らかな表情にできます。
・ご遺体からの二次感染を防ぎ、衛生的です。
・季節を問わずご遺体を長期間保存できますので、長時間故人と向き合うことが可能。
・事故や病気などで、顔や体に損傷があっても、元の状態に近づけることができます。
３．デメリット
・ご遺体をエンバーミン処理の出来る施設まで移動させなければならない。その際の車両費も発生します。
・エンバーミング料金の経済的負担が増します。
・遺体に対して薬液の注入や外科的行為を受け入れられない方もいる。
葬儀・告別式の喪主の挨拶について
葬式という儀礼（通夜～葬儀・告別式～精進落としまで）の中において、喪主の挨拶というものが必要とされる場面があります。
ここでは喪主及び葬儀・告別式での挨拶について述べていきたいと思います。
１．喪主になる人は？
喪主は葬儀・告別式においてそれを主宰する人です。
一般的には、故人と一番縁が深い人ということで遺族がそれにあたります。
父親が亡くなった場合は、配偶者、長男、長女の順で喪主が決められます。
但し、配偶者が高齢や重病であったり、長男や長女がまだ幼いなど喪主が務められないような場合、親族の代表がなる場合もあります。
２．喪主の挨拶を必要とするのはいつですか？
弔問客への挨拶、僧侶への挨拶、通夜ぶるまいの始め、通夜の終了時、葬儀・告別式の終了時（出棺の時）、精進おとしの時
３．どんな内容を話しますか？
喪主の挨拶の中でも、葬儀・告別式の終了時（出棺の時）の挨拶はその代表的なものでしょう。ここでは、その挨拶の内容について述べたいと思います。
具体的には次のような内容が含まれます。
（1）.「本日はご多忙の中、～の葬儀にご会葬くださいまして、誠に有難うございます。」など、来て頂いた事に対しての感謝の気持ちを述べます。
（2）.「亡き～の生前中は、皆様にひとかたならぬお世話になりました。～。あらためて御礼申し上げます。」など故人が生きていた時にお付き合いして頂いた事に対しての感謝の気持ちを述べます。
（3）.「～、今後とも故人同様のお付き合いをよろしくお願いします。」など、弔問の方々に遺族に対して、故人が生きていた時と変わらないお付き合いをして頂けるようにお願いをします。
（4）.「本日はありがとうございました。」など、最後にもう一度締めくくりでお礼の言葉を述べます。
（2）と（3）の間に例えば、「故人は生前に・・・」などと故人のエピソードを入れたり、その他、故人への思い、亡くなった時の様子、故人への感謝の言葉など故人に対する家族の思いを入れるのもいいと思います。
あと、通夜の終了時の挨拶では、挨拶とともに葬儀・告別式の日時を知らせます。
弔問客が間違える事のないよう、はっきりとお話しください。
４．挨拶する言葉で気を付けたい事
お葬式では「忌みことば」があり、使用を避けるように言われている言葉があります。
「重ね重ね」、「重々」、「たびたび」、「またまた」、「しばしば」「返す返す」などは、死や不幸が「くり返される」ことを意味するという事でこれらの言葉は避けるようにするのが、マナーです。
ポイント
喪主の挨拶は重要と言っても悲嘆にくれている遺族にとって、大変な務めです。
挨拶の内容は短くても構いません。大切なのは、故人の事を思って弔問に訪れた方々に対して、精一杯の感謝の気持ちを込めて自分の気持ちを伝える事が重要なのです。
なかなか、うまく話せなくても焦る事はありません。弔問客もそれはよく判ってくれていると思いますので、ゆっくりと、丁寧に心を込めてお話ししてください。
参考ＵＲＬ
http://www.kazokuso.net/tubo/mosyu.html（喪主挨拶／葬儀のツボ）
http://www.jp-guide.net/businessmanner/b-manner/speech-soushiki-izoku.html
（お葬式葬儀の挨拶》スピーチ・通夜・遺族・喪主・参列者・文例・例文・文章）
http://osoushiki.livedoor.biz/archives/cat_50239397.html
（喪主葬儀の手順とマナー、最近の傾向）
http://www.aisatsu-sougi.com/（挨拶、挨拶文例集（通夜・告別式・葬儀)）
気になる葬儀の費用について
実際必要にならない方が良いですが…
知っておいた方が良い葬儀の費用について調べてみました。
１．葬儀の費用は地域によって多少異なります
だいたいの平均としては、葬儀一式と、寺院への費用、飲食接待費を
すべて合計したお葬式に関わる総費用は約240万円弱です。
２．主な費用として…
祭壇 300,000円
棺 15,000円
お花 7,000円
遺影 12,000円
骨壷 20,000円
枕飾り 15,000円
遺体搬送車（寝台車）15,000円
斎場費・会場費 200,000円
霊柩車 30,000円
その他、お料理や飲み物、手伝ってくれた方への心付け
お返しの品の代金などなど、色々と費用がかかります。
３．祭壇や棺などは非常に高額なものもありますし斎場費・会場費も公営か民営かによって大きく異なります。
一番大切なのは、故人の冥福を祈る事ですので予算に応じて、どこで行うかなどを考えると良いと思います。
突然の葬儀費を「100万円安くする」方法
人間関係が希薄になったとはいえ、まだまだ葬儀に多額の費用をかけているのが現実です。
１．葬儀費用を安くあげたいのも、当然の人間の感情です。
賢く葬儀費用を抑えるための記事をご紹介します。
2010年は、葬儀への意識が大きく変わった年で、各メディアで毎週のように葬儀特集が組まれていた。
しかし、どれだけの人が葬儀を「自分のこととして」具体的に考えているだろうか。いくら情報が入手しやすくなっても、他人事として流してしまえば「知らない」と同じで、いざというときの葬儀費用にも大きく影響する。
現在、都市部で会葬者100名規模の一般的な葬儀を行うと、葬儀にかかる費用の総額は250万～300万円程度が相場。しかし、ポイントさえ押さえれば、100万円近く節約することも可能なのだ。
実際に、無駄を省くための準備をしたAさんと、準備しなかったBさんの葬儀費用を比較してみよう。ともに、親族20名、会葬者100名、仏式葬儀で供花20基のプランとする。
Bさんは葬儀社が提示するセットメニュー（白木祭壇と棺で70万円）を選んだ。この場合、祭壇のランクによって棺なども自動的に上がっていることが多い。一方、Aさんは60万円の花祭壇と8万円の棺を別個に注文。セットの場合も、各項目を確認し、棺のランクを下げるなどのコントロールができた場合、それだけで数万円の節約も可能となる。
さらにAさんは外部からいただく供花を花祭壇に使う「花祭壇の供花組み込み」を利用。供花一基ごとに1万5000円が花祭壇に相殺できるため、20基組み込んで30万円分の祭壇の費用を節約できた（対応していない葬儀社も多いため、事前に対応可能な業者を選んでおく必要がある）。ここまでの「葬儀一式」だけで、AさんとBさんには30万円強の差がついた。
会葬者に通夜振る舞いを行う地域では、祭壇に次ぐ出費が通夜料理となるが、Aさんは70人前（25万円）、足りないことを恐れたBさんは130人前（35万円）を発注。実際、会葬者は口を付ける程度なので、[親族の人数]＋[予想会葬者の半数]という計算で十分なのだ。
式場費・火葬料は、運営母体が民営（Bさん、37万円）と公営（Aさん、12万円）では数倍の差が出る。ただし、人気の公営式場は予約が集中するため、安置日数（公営施設の場合は3日間で1万円あたりが目安）が延びる可能性も考慮したい。
会葬御礼品や香典返しは、[品物のランク（価格）]×[数量]という計算になり、内容を吟味したAさんはここでもBさんより18万円節約。Bさんは霊柩車とマイクロバスの車代にも8万円費やしたが、火葬場併設の式場施設を使ったAさんは不要であった。
運転手や配膳係へのいわゆる「心づけ」は悪しき習慣とも言われているが、特に東京では根強く、現時点では必要経費として考えておく必要がある。ただし公営の施設を利用した場合は、施設職員への心づけがいらず、Aさんはここでも2万円ほど節約できた。
結果、Bさんの総費用は182万円、Aさんは84万円。各項目に対して、ランクや数量に無駄がないか考えるだけで、約100万円もの差がついたのである。
09年、イオンが小売業で初めて葬儀ビジネスに参入したというニュースが記憶に新しいが、その後、SBI証券のグループ企業であるSBIライフリビングも葬儀ビジネスを開始、現在、ファミリーマートも参入を検討している。大手企業の参入により、消費者にとって今後さらに葬儀が身近になっていくだろう。
10年が葬儀への意識が変わった年なら、11年はその意識を具体的にするのが賢い消費者のあり方ではないか。一歩進んで「自分が当事者になったらいくら用意すればよいか」を把握しておく。これだけで大幅に節約できるのが葬儀という「消費活動」なのだ。
プレジデントロイターに載っているこの記事は、お葬式の費用を安くするためばかりではなく、お葬式のあり方も考えさせてくれます。
２．テレビでも、さまざまなお葬式のやり方が紹介されたり、お葬式も急加速に変化しています。
読んでおきたい記事です。
この記事の著者の市川愛さんの本に著書に『身近に亡くなりそうな人がいたら読む本』があります。
読んでおかれることをおススメします。
３．お葬式にお金をかけるのも、人間の「体面」「見栄」に便乗した商業主義の一面もありましたが、これからはその傾向もなくなりつつあります。