
格言1
山を知りたければ / 成功と失敗 / 人生の波
山を知りたければ、山に登ればよい。
山に登る以外に、山を知る方法はない。
山に登ったことのない人が山について調べ、山の多くの知識を得ようとも
山について語るどんな言葉も、山はきっと信じない。
成功はすぐに味わう美味であり
失敗はじっくり味わう珍味である。
暗い所には明るい光が差し始め
明るい所には暗い影が忍び寄る。
一人の人間 / リンゴ
一人の人間を目標とするな。
彼は徳も持っているが毒も持っている。
一つのリンゴを二つに割ることによって差別は生まれるのである。
無敵 / 疑い/ 笑顔/ 理想の大人
無邪気な笑顔は無敵である。
疑いは破局への第一歩である。
笑顔に優る言葉はない。
理想の大人とは、子供に言葉で評価される大人ではない。
それは男の子が憧れる男であり、女の子が憧れる女である。
無冠の帝王/平等ということ/ 才能
無冠の帝王とは、ピラミッドの中心に置かれた一つの石である。
まわりには無数の石が彼を支え、同時に彼も無数の石を支えている。
彼は雨や風に晒されることもなく、灼熱の太陽に照りつけられることもない。
彼は他の石との微妙なバランスをも心得
自分の位置において全体のバランスも心得る。
彼を取り除こうとすれば、他の石も取り除かねばならず
彼を取り除けば、そのピラミッドは崩れてしまう。
彼は味方に囲まれている。
大人と子供が同じ重さの荷物を持って道を歩いている。
重さが同じだから、これで平等だと大人が言う。
体が小さいから、これでは不平等だと子供が言う。
大人と子供が同じ大きさにパンをわける。
大きさが同じだから、これで平等だと子供が言う。
体が大きいから、これでは不平等だと大人が言う。
老人が若者より重い荷物を持って道を歩いている。
もう力がないのだから、これでは不平等だと老人が言う。
年上なんだから、これで平等だと若者が言う。
老人が若者より大きい方のパンをとる。
年上なんだから、これで平等だと老人が言う。
伸び盛りなんだから、これでは不平等だと若者が言う。
男と女が同じ量の仕事をする。
量が同じだから、これで平等だと男が言う。
体力がないから、これでは不平等だと女が言う。
男が女よりも多くの仕事をする。
能力は同じだから、これでは不平等だと男が言う。
体力があるのだから、これで平等だと女が言う。
男と女が同じ給料をもらう。
仕事の量が多いのだから、これでは不平等だと男が言う。
能力は同じだから、これで平等だと女が言う。
男と女が遠くに転勤になる。
男女は平等だから、これで平等だと男が言う。
自分には都合が悪いから、これでは不平等だと女が言う。
才能とは努力の仕方がわかることである。
個性/ 魅力 / 天才
個性とはその人が自然に行動している時に
その人全体からにじみ出る印象である。
個性は意識して作り出せるものではない。
なぜなら、個性とはその人の正体だからである。
その人があなたに興味を示さないのは
あなたに魅力が無いのではなく
あなたの魅力に関心がないのだ。
天才とは人の見えざる処を見る者なり。
天才とは人の為さざる処を為す者なり。
しかれども、天才とは人の持てし心を持つ者なり。
反省/ 興味の入り口/ 水とアドバイス/ 知識という衣
失敗をしたときに涙を流す人間は、決して反省などしてはいない。
ただその状況から早く逃れたい一心である。
本当に反省しているときは、緊張のあまり涙も出やしないだろう。
物事に対する興味の入り口は
必ずしも正面にあるとは限らない。
同じ水であっても
喉が渇いている時に飲む水は
体に染み渡るほど美味しく、有難い。
自分に自信のない者ほど、知識という衣を幾重にもまといたがる。
つまらない本 / 親になるべきではない/愛情
つまらないと思う本を我慢して読むことは
つまらない相手とつまらない話をするのに似ている。
今のあなたはそこから何も得ることができない。
子供に嫌われはせぬかと、まず第一に考えるなら
お前は、まだ親になるべきではない。
お前には親として一番必要なものが欠けている。
愛情は100パーセント注ぎ込んではならない。
常に1パーセントの逃げ道を用意しておかなければならない。
愛情という執着は、人間を破滅へと導く危険性をはらんでいる。
さらにその後に待ち受ける絶望という怪物は、人間を廃人へと追いやる。
ストーブ/本当の優しさ/現状打開/理想
学問とは、ストーブに触るなという親の忠告であり
経験とは、ストーブの熱さを身をもって知ることであり
人生とは、ストーブをどう取り扱っていくかを学ぶことである。
厳しさを知っている者は、本当の優しさを知っている。
優しさしか知らない者は、甘えを知っているにすぎない。
現状を打開しようと躍起になってもがいている時は
まわりの人間をも苦しめていることが多い。
常に忘れてはいけないのはユーモアと余裕である。
理想を語れない者は去れ。
理想を模索しない者は去れ。
理想を追求しない者は去れ。
そして、理想を実現した者も去れ。
友を持て/休暇/沈黙/勘違い
友を持て。
お前自身が何者であるか語ってくれる友を持て。
お前の未来と可能性を知っている友を持て。
気持ちよく仕事のできない人間に、清々しい休暇などない。
相手に対して完全に逃げ道を塞いでしまう最も残酷な非難の仕方は、沈黙である。
成功も破局も自信も孤独も
この世の中の出来事は、すべてほんの些細な勘違いから始まる。
しかしこの偉大なる勘違いを、一体誰が軽蔑できるだろうか。
格言2
今の自分/頭がいい/明日
今の自分を正しく評価できる者がいるとしたら
それは未来の自分だけだろう。
友人「彼は頭がいいねえ」
僕「彼は頭がいいって?彼は記憶力がいいのかい、
分析力が優れているのかい、判断力が抜群なのかい、
それともただ賢いだけなのかい?」
友人「そんな細かいことはどうでもいいじゃないか。
俺はただ彼は頭がいいって言っているんだ」
僕「頭がいいってことはどういうことなのか、僕にとっては大問題なんだよ」
明日のことを考えても仕方がない。
今日のことだって見えやしないのに。
ただ今という瞬間のみが、明日という未知の時につながっているのだ。
明日もいつかは今日になり、今という瞬間になる。
その時もあなたは相変わらず明日のことを考えているのだろうか。
昨日考えた明日が、今あなたの生きている瞬間なのに。
二つの存在/哲学や文学/弟子と子
一つの表は一つの裏を作り出す。
一つの光は一つの影を作り出す。
一つの真実は一つの虚偽を作り出す。
一つの生は一つの死を作り出す。
一つはそれ自身のみで存在することはできない。
二つは愛し合っていても、憎み合っていても
決して片方だけを消し去ることはできない。
哲学や文学はそれらを必要とする人のために必要なのであり
それらを必要とする人にしか価値がないのである。
それは飢えた人間に食物が必要であるのと同じであり
人生に空腹を感じていない人に哲学や文学は何の味もしないのである。
いつまでも師の側にいてはいけない。
師はいつまでたっても、弟子を一人前と捉えることができない。
いつまでも親の側にいてはいけない。
親はいつまでたっても、子を一人前と捉えることができない。
離れるのだ、しばらくの間でいい。
たとえどんなに立派なことをやってのけたとしても
遠く離れなければ、いつまでたっても
弟子は弟子のまま、子は子のままなのである。
善人と悪人/心のゆとり/技と心
生まれながらの善人はいない。
生まれながらの悪人もいない。
人はただ
その時どきの心の状況によって
善人にもなり
悪人にもなるのである。
心豊かな時は善人になり
心貧しき時は悪人になるのだろう。
心にゆとりがなければ、どんなに努力しようと
それは大した結果には結びつかないだろう。
ほんの一握りのゆとりが
感性を豊かにし、視野を広げるのである。
技は時として自然な心の流れを遮る。
技を心から切り放す者は、自然な心の流れをせき止める。
指先に技を感じる者は、技に憑かれた盲者であり
心の中に、技以外に表現するものを持たない。
最も勇気のいること/大人の責任/孤独
人生に於て最も勇気のいることは
最初の一歩を踏み出すことと最後の一歩を留めること。
体に痛みを刻み込み、頭に道徳を刻み込み、心に優しさを刻み込んで
大人は子供を動物から人間に変えていく責任を負っている。
体に技を刻み込み、頭に知性を刻み込み、心に希望を刻み込んで
大人は子供を人間から大人に育てていく責任を負っている。
孤独とは何だろうか
誰も自分を必要としていないと思うこと
誰も自分を待ってくれていないと思うこと
いや、ちがう・・・
ならば孤独とは何だろうか
・・・そうか!
自分が誰にも心を開きたくないと思うこと
最終決定を下す者/素直な人間/忘れる
いろいろな意見を言う者がいるだろう。
さまざまな議論が闘わされるだろう。
しかし成功するか失敗するかは
最終決定を下す者次第である。
多数決など何の意味もありはしない。
そして最終決定を下す者に必要な条件は
分析力、予知能力、度胸、そして強運である。
物事を吸収するためには、まず素直でなければなりません
初めから疑問を持ったり、不満を抱いたりしている人間は
はなから吸収することを拒否しているのです
素直な人間だけが、良く吸収し、良く伸びるのです
人間とは、忘れたいことを忘れられなくて
忘れてはいけないことを忘れてしまう
そういう生き物なのかも知れない。
認めること、許すこと/三つのわがまま/悩み
認めてあげる以外に
相手にやる気を起こさせる方法などない。
許してあげる以外に
相手に反省を促すことなどできやしない。
あなたの三つのわがままを
一つも聞いてくれないような人間は
あなたを必要としていない。
一つ聞いてくれる人は
あなたに興味がある。
二つ聞いてくれる人は
あなたを必要としている。
三つ全て聞いてくれる人は
あなたを利用しようとしている。
悩みをいかに減らすかよりも
楽しみをいかに増やすかを考えなさい。
楽しいことが多い時、たとえ悩みの数が減っていなくても
もう以前ほどあなたを苦しめなくなっていることでしょう。
ジョークのセンス/ある矛盾/不思議な共通点/大きな他人
ジョークに必要なのは
その内容よりもむしろ相手を選ぶセンスである。
イディアは弧高にして最高の才である。
臨機応変は万能にして最善の才である。
自を極め、他に惑わされず。
他を認め、自を固めず。
真実。
現実。
自信と希望と運には不思議な共通点がある。
失ってしまった時、どんなにあくせく努力しても
なかなか取り戻すことができないのに
しばらく他の事にかまけて放っておくと
いつの間にか、ちゃんと自分の下に帰って来ている。
自分で自分を否定しているからこそ、他人が大きく見えるのさ
もともと大きな人間なんてものはいないんだ
自分の目に大きく映っているだけのこと
才能の差なんてちょっとしかないんだ
思い込みの差なら大きく違うんだけど
人間の実力なんて、案外思い込みだけかも
「英雄は他の人間よりちょっとだけ勇気が長続きする」って?
勇気なんてものはもとからないんだ
他人が見て、勇気に見えるだけなんだ
当の本人には勇気だなんて意識は欠片もないよ
ただ自分のやりたいようにやっただけのこと
他人がやるには大変なことをね
本当に好きになると/何をやればいいのか/荒海
何事においても、本当に好きになると
許す気持ちよりも、許せない気持ちの方が強くなる。
本当に好きなものには完全を望んでしまうからである。
何をやればいいのかって?
何だっていいんだ。
何も斬新である必要なんかない。
上手じゃなくてもかまわないし、
素晴らしくなくてもいいんだ。
ただ鮮烈でありさえすればいいのさ。
他人と同じかどうかなんて関係ない。
人の心に強烈な印象を与えればいいんだ。
一匹の魚が、荒波の中を泳ぎ疲れ、安らぎを求めて陸に上がる。
陸には暖かな陽の光が燦々と降り注ぎ、
涼しい風が、横たわる彼の頬を優しく撫でていく。
美しい緑の芝生はその背中に心地よく、
遥かに見渡す風景は、海の中にいては一生見られぬ鮮やかなものだった。
ここにいれば、恐ろしい天敵から逃げ回る心配もないし、
煩わしい仲間達と必死に餌を奪い合う必要もない。
暗い海の中で、長い間ずっと夢見ていた天国に、
いま自分はこうしてたどり着いたのだ。
この安心感、解放感・・・
幸せな気分に浸った彼は、ここに一生住もうと決心する。
やがて、彼はこの陸の上には望み続けた一切のものと引き替えに、
ただ一つ、魚として泳ぐ歓びがないことを知る。
天敵から逃げ回っていたときも、仲間と餌を奪い合っていたときも
それが海の中であれば、泳ぐ歓びがあったことを知る。
そしてそれがなければ、自分は生きていけないことを知る。
翌日、彼は再び荒海へ飛び込んでいく。
成功の秘訣/百分の一/叱る
成功の秘訣とは
成功の方法を知っていることではなく
成功の味を知っていることではないだろうか。
百人の中で一人だけ宝くじが当たるとしたら
自分はたぶん当たらないだろうと思うくせに
百人の中で一人だけ処刑されるとしたら
自分がそうなるのではないかと心配する
人を叱る際には気をつけよ。
叱っているときより、叱った後が重要なのだ。
人の交わり/チャンス/あなたの魅力
人と人とが交わると
無意識のうちに互いに歩み寄り
最後は両者の中間的な性質を持つようになる。
それを成長と呼ぶのか
それを緩和と呼ぶのか
それを堕落と呼ぶのか
いずれにせよ、交わる相手は慎重に選ぶべきである。
人にはいつか一気に階段を駆け上がるチャンスがやって来る。
それを見逃したり、そこで躊躇する者は、決して成功者にはなれない。
一歩ずつ階段を上って行くには、人生はあまりにも短すぎる。
人は自分が憧れている人間の真似をしようとする。
同じ様に振舞えば、同じことが出来れば
自分もまたその人のようにカッコよくなれると思っている。
しかし、その人がカッコいいのは
その行動がその人に似合っているからであり自然だからだ。
もし、あなたが無理して真似をしているのなら
それはただ滑稽なだけである。
あなたにはあなたの魅力があり
引き立つような行動があるはずである。
たとえ、それがあなたの理想とは違っても
きっとあなたは充分に輝いているはずである。
束縛/後悔
人間は束縛されると自由を欲しがるくせに
一度自由を手に入れると
今度は束縛を欲するようになる。
やって失敗したことより
やりたかったのにやらなかったことの方が
より永く、深く人を後悔させる